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「ねじまき」って言っても「ゼンマイ侍」ってわけじゃないので [SF!]

ねじまき少女 (ハヤカワ文庫SF) [文庫]
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パオロ・バチガルピ著

ヒューゴー賞、ネビュラ賞、ローカス賞などなど総なめという輝かしい作品。
どうやらスチームパンク的でもあり、サイバーパンク的でもある。「足踏み式発電機付きのパソコン」とか「タイレル社から逃げ出したレプリカントみたいな少女」とか「高性能ゼンマイ式うんぬん」とかギミック満載です。しかし、上下巻ですから結構ボリューム有りな上に結構自分には取っ付きがたい感じ。上巻の3分の2位までちょっと我慢しながら読みました。ストーリーが展開し始めると急速にのめり込む感じで一気に。

 ストーリー自体は、近未来のタイのバンコクを舞台にエネルギー需給構造が激変した世界での権力抗争や、難民の野心家の策略、外国からの経済的侵略なんかが絡み合い、破滅へと向かって落ちて行く。そんな感じ。
 ストーリーは面白かったけど、読後感はスッキリしない。ギミックのアイディアや世界観の設定は面白いのだが、妙に古くさい日本人観とか、全体的な説得力というか現実感が希薄というか。
 ギブスンを読んだ時のような熱狂はやはりなかった。帯の煽り文句はちょっと大げさかな。


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